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皆さんこんにちは
東基工業株式会社です。
~改修・解体現場~
工場、ビル、病院、学校、商業施設などの改修工事では、アスベストを含む建材の除去と、大型設備の撤去・搬入を同じ工事の中で行うことがあります。
例えば、古い機械室を改修する場合、壁や天井、配管の保温材にアスベストが使用されている可能性があります。その室内から、ボイラー、空調機、発電機、制御盤などの重量設備を撤去しなければならないケースもあります。
このような現場では、アスベスト工事と重量品工事を別々に考えるだけでは不十分です。
どの順番で作業するのか、どの経路から機械を搬出するのか、隔離区域をどこまで設けるのかなど、工事全体を一つの流れとして計画する必要があります
今回は、アスベスト対策と重量品工事を組み合わせた現場で求められる総合的な技術についてご紹介します。
複合工事では、建材だけでなく、設備や搬出経路まで含めた調査が必要です。
アスベスト事前調査では、天井、壁、床、配管保温材、耐火被覆材などを確認します。
重量品工事の調査では、機械の重量や寸法、固定方法、接続配管、電源、搬出経路、床強度などを確認します
この二つの調査を別々に行うと、作業段階で問題が見つかることがあります。
例えば、大型設備を搬出するために壁の一部を撤去する計画だったものの、その壁材にアスベストが含まれていることが分かれば、先に適切な除去措置が必要です。
クレーンや運搬台車を設置したい場所に、アスベスト含有床材がある場合もあります。
機械を動かすことで建材を傷つけ、粉じんを発生させる可能性があるため、事前に対策を検討しなければなりません。
複合工事では、「何を撤去するか」だけでなく、「その作業によって周辺の建材へどのような力が加わるか」まで考える必要があります。
アスベストと重量品を扱う現場では、工程の順番が非常に重要です。
基本的には、重量物を動かすことでアスベスト含有建材を傷つける可能性がある場合、必要な範囲のアスベスト対策を先に行います。
しかし、重量設備が建材を覆っており、その背面を調査・除去できない場合もあります。
その場合は、設備を安全な範囲で一時移動させてから調査・除去を行うなど、段階的な作業が必要です
大切なのは、現場でその場しのぎの判断をしないことです。
「機械が邪魔だから先に動かそう」「少しだけ壁を削ろう」と無計画に進めると、アスベスト繊維の飛散や重量物事故につながる可能性があります。
事前に作業を細かく区切り、各段階で何を確認するかを決めます。
アスベスト工事の担当者、重量品工事の担当者、元請会社、設備メーカーなどが工程を共有することが重要です
アスベスト除去工事では、作業区域を隔離する必要があります。
一方、重量品工事では、大型機械や運搬道具が通れる搬出経路を確保しなければなりません。
隔離用シートを設ける場所と、重量設備を移動させる経路が重なると、シートを破損させる危険があります。
機械の角、運搬台車、ワイヤーなどが養生へ接触すると、隔離性能が失われる可能性があります⚠️
そのため、搬出経路の幅、高さ、曲がり角などを測定し、隔離設備を傷つけないルートを計画します。
重量物が通過する部分には、必要に応じて保護材を設けます。
区画を一時的に開放する必要がある場合は、勝手にシートを外すのではなく、粉じんを外へ漏らさない手順を定めます。
アスベスト工事側の安全と、重量品工事側の作業性を両立させる設計が必要です。
既存設備を別の場所で再利用する場合、アスベスト粉じんを付着させたまま搬出することはできません。
除去工事中に周囲の機械へ粉じんが付着しないよう、事前に養生します。
複雑な形状の設備では、配管、ケーブル、ファン、操作盤などに隙間が多く、粉じんが入り込みやすいため注意が必要です。
養生を外す際にも、外側へ付着した粉じんを周囲へ広げないようにします
すでに付着している可能性がある場合は、適切な方法で清掃し、搬出できる状態かを確認します。
外見がきれいでも、設備内部や底部に粉じんが残っていることがあります。
再利用する機械を守るだけでなく、運搬車両や移設先へアスベストを持ち込まないことが重要です。
大型設備をそのまま搬出できない場合、現地で分解することがあります。
ボルトを外したり、配管を切り離したり、外装部品を取り外したりして、搬出可能な大きさへ分けます
この作業で振動や衝撃が発生すると、周囲のアスベスト含有建材が傷つく可能性があります。
機械の背面に吹付け材がある場合や、配管保温材が接続されている場合は特に注意が必要です。
工具の使用によって建材へ接触しないか、切断時の火花や熱が養生へ影響しないかを確認します。
機械だけを見て解体方法を決めるのではなく、周囲の建材と隔離設備を含めて判断します。
天井や屋上に設置された設備を撤去する場合、クレーンを使用することがあります️
吊り荷が隔離区域の近くを通過する場合、荷物の揺れによって養生へ接触する危険があります。
吊り上げる前に障害物や作業経路を確認し、必要に応じて誘導用のロープを使用します。
ただし、作業員が吊り荷へ直接近づきすぎないようにしなければなりません。
厚生労働省の安全教材でも、クレーンによる揚重作業では吊り荷の下へ入らず、人払いを徹底することが重要とされています。
アスベスト工事の作業区域では、通常の作業場所より視界や動線が制限されることがあります。
合図者の位置、無線の使用、緊急停止の方法などを事前に決め、クレーンオペレーターと共有します。
重量設備を撤去する前には、電源、給水、蒸気、圧縮空気、燃料などを確実に遮断します⚡
外見上停止していても、設備内部に圧力や液体が残っている場合があります。
配管を切断した瞬間に液体や蒸気が噴き出せば、作業者の負傷やアスベスト養生の破損につながる可能性があります。
関係する設備担当者と確認し、残留圧力や残留物を除去します。
どの配管が使用中で、どの配管が廃止されているのか分からない場合は、自己判断で切断しません。
設備図面と現地表示を確認し、不明点を解消してから作業します。
重量設備の分解では、金属部品を切断する必要が生じる場合があります。
火花や熱を発生させる作業を行うときは、周囲の可燃物、養生シート、粉じん、残留油などへの対策が必要です
アスベスト除去区域では、多くのシートや保護材が使用されます。
火気作業が必要な場合は、適切な防炎対策や監視体制を整えます。
可能であれば、ボルトを外す、機械工具で切断するなど、火気を使わない方法を検討します。
作業効率だけで工法を選ばず、火災と粉じん飛散の両方を防げる方法を選ぶことが重要です。
複合工事では、アスベスト除去作業者、重量品作業者、クレーンオペレーター、玉掛け作業者、電気工事士、配管工など、多くの職種が関わります。
誰が作業の開始を判断するのか、誰が停止の合図を出すのか、異常時に誰へ連絡するのかを明確にします
複数の責任者が同時に異なる指示を出すと、現場が混乱します。
作業前の打ち合わせでは、その日の工程、立入区域、使用する機械、危険箇所、緊急時の対応を共有します。
専門分野が異なる作業員同士が、相手の作業リスクを理解することも重要です。
重量品側はアスベスト養生の重要性を理解し、アスベスト側は重量物の移動範囲や危険区域を理解する必要があります。
アスベスト工事では、粉じんが付着する可能性がある区域と、清潔な区域を明確に分けます。
工具、台車、吊り具などを区域間で移動させる場合は、表面に粉じんが付着していないかを確認します。
重量品工事で使用する大型道具は、形状が複雑で清掃しにくいことがあります。
最初から区域内専用と区域外専用を分ける方法も有効です
汚れた工具をそのまま運搬車両へ積めば、車内や次の現場へ粉じんを持ち込む可能性があります。
退出時の人の管理だけでなく、道具や車両の動きまで管理することが必要です。
改修工事では、壁や設備を取り外して初めて分かる状況があります。
想定外のアスベスト含有建材が見つかったり、機械の重量が資料と異なっていたり、搬出経路が使用できなかったりする場合があります。
その際に、予定どおり進めることだけを優先してはいけません。
一度作業を止め、調査や計画を見直します
追加調査や車両変更が必要になることもあります。
工期や費用へ影響する可能性がありますが、安全条件が整っていない状態で続けるほうが、大きな事故や工事停止につながります。
予定外の状況へ冷静に対応し、関係者へ正確に報告する力も専門技術の一つです。
複合工事では、アスベスト除去前後の状態、重量設備の分解状況、搬出経路、吊り上げ作業、清掃状態などを写真や書類で記録します
記録によって、どの段階で何を行ったのかが分かりやすくなります。
設備を再設置する場合には、分解前の配管や配線の状態も重要です。
記録を共有することで、後工程の担当者が安全に作業できます。
工程が複雑な工事ほど、口頭だけに頼らず、写真、図面、チェック表などを活用することが大切です。
アスベスト工事と重量品工事を同時に行う現場では、それぞれの技術だけでなく、工事全体を調整する力が求められます。
建材調査、設備調査、隔離、搬出経路、吊り上げ、工具管理、清掃などを、一つの計画として組み立てる必要があります。
アスベストの飛散を防ぐために設けた設備が、重量品の移動によって壊されてはいけません。
重量物を安全に搬出するために、アスベスト対策を省略することもできません。
異なる専門業者が情報を共有し、互いの作業を理解しながら進めることで、安全で効率的な改修・解体工事が実現します。
複数の危険を同時に管理し、建物を次の用途へつなげること。それがアスベスト・重量品工事業に求められる総合技術なのです✨